All About the Sport                                                   専門情報サイト「ボクシング・ジーン」
Boxing-Zine


 2月4日 東京・後楽園ホール 日本ミドル級王座決定戦(淵上誠が返上)
日本1位・OPBF3位
カルロス・リナレス(帝拳)
Carlos Linares
●KO7R0'39''〇 日本2位・OPBF5位
湯場忠志(都城レオ)
ゆば・ただし

1989年2月15日(22歳)/ベネズエラ バリナス 生年月日/出身地 1977年1月19日(35歳)/宮崎県北諸県郡
183p 身長 183p
53戦48勝5敗 アマ戦績・実績
2007年7月 プロデビュー 1996年4月
10戦9勝8KO1敗 プロ戦績・実績 48戦39勝29KO7敗2分
1997年全日本スーパーライト級新人王
2000年10月 小野淳一に負傷判定勝ちで日本ライト級暫定王座獲得 
01年2月 正規王者・木村登勇に負傷判定勝ちで王座統一 
02年3月 日本スーパーライト級王座決定戦で足立浄に7回TKO勝ち
05年1月 日本ウェルター級王座決定戦で竹中義則に2回TKO勝ち
07年4月 日本ウエルター級王座決定戦で古川明裕を初回KO。再戴冠。
10年9月と11年5月、日本4階級制覇をかけて東洋太平洋・日本スーパーウェルター級王者・チャーリー太田に挑むが、いずれも敗退
右ボクサーファイター タイプ 左ボクサーファイター
タイトル初挑戦。
世界2階級制覇王者ホルヘ・リナレスの弟でテクニックも威力もあるが、心配なのがスタミナ。このところ3連続初回KO(TKO)勝ちで波に乗るが、3戦目の初6回戦ではガス欠で韓国人に最終回TKOで敗れ、これまで6ラウンド以上の実戦経験はない。
特記 日本4階級制覇に3度目の挑戦。
前哨戦で主武器・左ストレートの健在をアピールし、新鋭・胡朋宏を一蹴。スタートからスリリングな打ち合いを展開し、被弾してダウンすることもあるが、倒しっぷりも痛快。

 タイトル初挑戦の良血の新鋭と、前人未踏の日本4階級制覇を目指す大ベテランという、今チャンピオンカーニバル最大の注目カード。ともに短期決戦を好むハードパンチャー、試合が盛り上がらないわけがない。ナチュラルなミドル級であるリナレスの体格、力がどれくらいのアドバンテージになるのか。前哨戦の出来、圧倒的なキャリアの差からすると、湯場が悲願を達成する可能性は高そう。
(宮田)
戦評

 
 リナレスが兄譲りのスピードあふれる攻防で序盤を制した。しかし4回終盤、サウスポー湯場がスリリングなパンチの交換の中、左フックでダウンを奪う。5回終盤はリナレスの右ストレートをまともに浴びてピンチに陥ったが、6回、湯場が左ストレートから右フックで2度目のダウンを奪った。リナレスは鼻梁から流血もみる。ハードパンチャー同士の根競べは7回に突入。リナレスが意を決して攻めて出たが、最後は湯場の左ストレートでリナレス3度目のダウン。立ち上がったが、レフェリーのカウントは10に達していた。
※湯場は史上初の日本4階級制覇を達成